雑菌と悪臭の関係

モラクセラ菌

 臭いについて語る上で雑菌の存在は欠かせないと言ってよい程、雑菌悪臭には深い関係性があります。

 悪臭の原因となる代表的な雑菌といえばモラクセラ菌です。モラクセラ菌は日常の生活空間のどこにでもいる常在菌の一種ですが、洗濯物の洗い残したたんぱく質等を餌に増殖し悪臭(生乾きの臭い)のもとになる脂肪酸の一種4-メチル-3-ヘキセン酸を生成します。

 尿素を分解し、アンモニアをつくる尿素分解菌も有名です。尿素自体は無色無臭の有機化合物ですが分解されるとあの強烈の臭いを放つアンモニアになってしまうのです。おむつやペットのトイレ等が時間が経過すればするほど強烈な臭いになっていくのは、雑菌が繁殖し活発に尿素をアンモニアに分解しているのをイメージすれば納得できますね。

 その他にもワキガの原因と言われているコリネバクテリウムや足の臭いの原因で悪臭成分イソ吉草酸をつくり出すブドウ球菌、ニキビ菌、レンサ球菌等も有名です。

 このように、雑菌が繁殖しもともと無臭である物質等を分解し悪臭成分を生成する例は多々あります。悪臭成分を効率的に分解する事と同じくらい、雑菌を繁殖させない事(除菌力の高さ)も消臭剤に求められる大きな要素のひとつです。

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